子どもの頃の食事は、身体の成長だけじゃない!!
食べることの大切さというのは、すでに十分ご理解いただいていることと思います。
しかし、「どのような環境で毎日の食事をしているか」ということを考えたことはありますか?
特に、子どもが食事をするときの環境と健康状態の関係は、以前から研究されていて、1人で食事をとる「孤食」という言葉も生まれています。
実際、「大人と一緒に、楽しい会話をしながら食事をしている」と答えた小学生は健康状態が良いということもわかっています。
「大人と一緒に、楽しい会話をしながら食事をしている」と答えた小学生の特徴
- 不定愁訴(イライラする、身体がだるい、夜眠れないなど)が少なく、健康状態が良い
- 規則正しい生活をしている
- 野菜の摂取量が多い
- 栄養素の組み合わせのバランスが良い
- 主食、主菜、副菜がそろった食事をしている
そして、子どもの頃の食事の環境は、大人になってからの健康状態にも影響を与えるということがわかってきました。
子どもの頃に家族で楽しい食卓を囲っていた子どもは、成長してからも健康状態が良く、自分で食事を手作りしたり、自らすすんで野菜や旬の味覚をよく食べている、ということが報告されています。
「小学生の時、食事中に楽しい会話をよくしていた」と答えた大学生の特徴
多かった項目
- 寝つき、目覚めがいつも良い
- 規則正しい生活をしている
- 野菜をほぼ毎日食べている
- 旬のものを食べている
- 自宅で手作りした料理が多い
少なかった項目
- 元気がない
- 考えがまとまらない
- 無口になる
- 全身がだるい
- 外食や市販弁当、総菜類などの利用が多い
このように、子どもの時の食卓の様子が、小さな頃の健康状態だけではなく、大人になってからの健康状態や自炊の頻度にも関わってくるのです。
毎日作っている食事に、自信はありますか…?
もちろん、「自分の子どもには手作りのご飯を食べさせたい」「毎日おいしいご飯を作って、楽しい食事タイムにしたい」と思っている方が大半でしょう。
とはいえ、忙しい毎日の中でどれくらいの方が実践できているのでしょうか。
計200名以上の、子育て中のママやパパ、現在妊娠中のプレママやプレパパを対象にしたアンケート調査によると、「食事を整えることについて、「自分はやれる」という自信はありますか?」という質問に対して、約半数の方が「どちらでもない」「できないと思う」と答えられました。
また、「1日のうち主食、主菜、副菜のそろった食事をどのくらいとっていますか?」という質問では、理想は「3食すべて」という回答を目指したいところですが、実際は「1日1食以下」という回答の方が6割以上となりました。
「1日1食」と答えた約4割の家庭では、例えば夕食は主食、主菜、副菜がそろっているけれど、朝食と昼食は主食のみ、というような状況です。
さらに約2割の家庭は「1日1食未満」つまり主菜や副菜が摂れていない日がある、ということになり、栄養状態が気になります。家族で、楽しく美味しい食事の時間にするためにかかせないのが「食事づくり力」ではないでしょうか。
妊娠前・妊娠中から大切にしたい 『食事づくり力』
もうすでにお子さまがいらっしゃる方も、子どもはこれからという方も、できるだけ簡単にできるレシピや、保存がきく作り置きレシピのレパートリーを持っておくことは、重要なスキルのひとつかもしれません。
どうしてもご飯を作る時間も気力もないというときには、ご飯の上にお肉と野菜をのせて丼にしてしまうのもひとつのアイデアです。
また、時間が取れた時にはおかずを作り置きしておくだけで、毎日副菜を考えて作る手間が省けます。
家庭で食事を作って楽しく食べることは、身体面の成長だけではなく、お子さまが大きくなったときまでもたくさんの影響を与えるのです。
これからは「食事づくり力」を高めていきましょう!!
【豚肉と小松菜の汁ごはん】レシピ
<材料>2人分
- 胚芽ご飯(冷凍ご飯も可) 茶碗2杯分(300g)
- 豚こま切れ肉 160g
- 小松菜 2株
- ごま油 小さじ1
- だし汁 300cc
- しょうゆ 小さじ2
〈A〉
白ごま お好みで
七味唐辛子 お好みで
作り方
- 小鍋にごま油を熱し、豚肉と3cm長さに切った小松菜をサッと炒め、だし汁としょうゆを加える。沸騰したら火を弱め、みそを溶き入れる。
- 器にごはんを盛って1.をかけ、ごま、七味唐辛子をふる。